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テオティワカン   テオティワカン。世界遺産に登録されたのは1987年。最盛期は200年から550年頃までで、この時期に最大面積23.5平方キロメートル、人口12万5000ないし20万人の大都市となっていたと云うから驚きだ。所謂宗教心に基づいた計画都市として、人類が作り出した不可思議な世界を象徴している。画面では長い階段を登っている観光客が見て取れる。
 
ネモ33   ネモ33。世界一深いダイビング訓練用のプールは、ベルギーのブリュッセルにある。おもしろいのは、カフェが隣接しており、上部窓から覗ける仕組みになっていることだ。33とあるが、実質一番深いところは35mあるそうだ。真ん中に位置しているグレーの箱は、監視用の通路。余談だが、ダイビングに興味はあるが、私は素潜りが得意。若い頃4分20秒息を止められた。今じゃ精々2分ってえところだ。
 
大谷採石場跡   大谷採石場跡。地下30m。栃木県宇都宮にこの空間はある。関東界隈では、大谷石は軽石のようなもので加工が容易で取り扱いが楽に行えた。そのため、建物の外壁や塀材として使われてきた。フランクロイド・ライトが設計した帝国ホテルの建材としても有名である。1989年、採掘場跡地で直径100mに渡り陥没事故を起こしている。その後イベントや美術展などが企画されたりしているが、今年2011年の震災以来、閉鎖されている。
基本的な作画は3Dで行っているが、全面に渡りレタッチを入れて雰囲気を演出している。
 
六本木駅   六本木駅。東京港区、都営地下鉄大江戸線の駅である。最深部は地下42.3mに位置している。これは日本一深い駅になる。この駅は東京ミッドタウンに隣接しており、そこからの断面図を制作することにした。作図にあたり2回取材をしている。駅構造が複雑な中、都営地下鉄側で発表している配置図は正確な物ではなかった。そのため全体像を捕らえるのに非常に時間がかかってしまった。実際には床や天井の構造がもっと複雑に絡んでくるが、大夫削除しているところもある。
 
姫路城    

姫路城。世界遺産へは1993年に登録されている。国宝であり重要文化財である。建物の美しさ、周辺構造物とのバランスなど日本木造建築の要である。1346年に城築されている。実に665年が経過している。日本が誇る木造建築の象徴がここにある。ネット上、多くの写真資料があり、どの程度まで表現すればいいのか逆に迷ってしまった。Shadeを使った3Dで描き起こしているが、石積み部分は書き起こしている。

       
電信柱     電信柱。本誌中央付近、レインボーブリッジ足元で見え隠れしている。当初この電信柱もファクターの一員であったが、画面上あまりに小さくなってしまい陰を忍ばしてしまった。
この電信柱には熱心なマニアが存在しており、制作にあたりとても参考にさせていただいた。作図されたものはごく一般的な姿で、我が家の近所でも見られるものを表現してみた。空と合成したところ、まったく写真にしか見えてこない。上部一段と太い電線へは6000Vの電圧が掛かっている。この電信柱、利権がとても複雑に絡んでいるため、中々移動や地下に埋めることもできずにいる。よく見るととても複雑だが、まさに日常的な風景でどことなく暖かい印象が芽生えてくるから不思議だ。本誌とは違うカットになるが、折角なのでここに掲載する。
       
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2007年07月20日 © 水野哲也イラストレーション事務所