工房便りダヨ〜ン^^;; |
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New Bridge の製作 |
2010.5.16 |
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今回は、ブリッジの製作を報告します。 |
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イナーシャルブロック | |||
ご覧のように、このイナーシャルブロックは沢山の穴があけられます。弦が通る穴は、深部は0.8mmでエンドボールが収まる部分は1.6mmです。この加工に問題がありました。それは、0.8mmの長いボーリングを真っ直ぐにあけることは非常に難しく、殆ど諦めていました。ドリル特性があり、どうしても長い穴加工のとき回転方向とは逆に曲がってしまいます。これは、先端の刃が被削材から逃げるために現れます。しかも、数を重ねている内にビットは摩耗し、とたんに折れてしまいます。 |
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ボーリングの難しさを思い知らされました。そこで思い付いた方法は、1.6mmの穴で貫通させ、内径0.8mmのパイプを埋め込む方法でした。幸運なことに、このパイプは既製品があり無加工で使うことが出来ました。後に見えるパイプが、それになります。 | |||
自作の治具台でパイプを打ち込み圧入してしまいます。飛び出た予端は後で切削して面を合わせます。 |
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治具台です。エンドボールの厚み分を避け、同じ高さをキープできるようにしたものです。 | |||
右側二つは圧入が完了したものです。そして、左側がエンドミルによって整えられた物です。綺麗に穴が並び、満足いく結果になりました。今までの苦労が嘘のように出来上がりました。 | |||
プレートの製作 | |||
今まではこうでした。1mmのプレートへ直接穴をあけ、余白を多めに取った所へ3mmの角材をロウ付けしていました。後にエンドミルで余分な部分を削り取り、最終仕上げを施します。ところが、この最終仕上げの段階ではプレートを削り平らな面が要求されます。ロウ付けの祭、高温で熱せられたプレートは目に見えない変形を来たし、後の面仕上げでは幾ら削り込んでも平らが出てこなかったりしてしまいます。当然厚みも疎かになり、規定の厚さをキープできません。 |
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そこで、写真のような治具を作り、L型アングルから削り出すことにしました。下にあるプレートは、規格の穴をあけるためのテンプレートです。1mmのポンチに合わせて作ってあります。 | |||
1.5mm厚のL型アングルを任意のサイズにカットし、穴を転写する用意をします。両脇にある穴は固定するための穴で、加工用治具とぴったり一致する位置にあります。 | |||
左が転写が終わったもの。右は穴加工が終わったもので。この穴の位置は非常にシビアなもので、正確には1/100単位で送られたものが要求されています。機械操作だけでも勿論できますが、簡単に作業を運ぶためにはこのような治具は必要不可欠です。これを治具に取り付け、面を仕上げていきます。最終仕上げ面の厚みは1mmです。 | |||
少し分かりずらい写真で申し訳ありませんが^^;; 切削作業が終了した写真です。最終的には写真のようにビスで本体を固定し、周りのカットまでしてしまいます。右側に見えている六角頭ビスは、既に切り離された残骸になります。 | |||
加工が終了。楽に研磨を施し、脱脂を行い、メッキの準備です。水で洗浄しています。 | |||
メッキが終了し、並べてみました。今回は左用も用意してあります。イナーシャルブロックとの連結には1.4mmのネジを使ってあります。 | |||
アームの製作 | |||
今までお伝えしていなかったアームの製作をお見せします。使用されている素材は、ドリルロッドと呼ばれている炭素鋼を使用しています。非常に硬い素材で、焼きを入れたものはそのままドリルやカッターとして使用できるものです。これは、裏側に取り付けられるスプリングのテンションにも耐えられることから、この素材になりました。柔な金属では直ぐにへたってしまいます。写真はキャップを被せるために先端を若干細く加工した段階のものです。太さは1.7mmでしょうか。 |
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キャップの加工準備です。ABC樹脂ホワイトを旋盤で加工します。図面に基づき角度旋削をし、ここからは一本づつヤスリで仕上げていきます。 |
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リューターを使った手作業です。サイズ的にはそれほどシビアなものではありませんが、おのずと見えてくるラインは大切です。回転数を上げると、摩擦で溶け出してしまうことから、低速での加工となります。 |
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加工が終わりました。後はロッドを規定の長さで曲げ、キャップを圧入すれば完成です。 |
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次回はサドルの製作を報告します。今までは真鍮で製作していました。しかし、素材が軟らかく、直ぐにネジ山が潰れてしまい折角時間を掛けて製作したものが直ぐに駄目になっていました。そんなことから次回は鉄製での製作にチャレンジします。お楽しみに^^;; | |||
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1/3Guitar製作への感想をお待ちしております。お問い合わせは メールかGuitar Topの投稿フォームからお願いします。 水野哲也ミニチュアギタースタジオ |
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