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工房便りダヨ〜ン^^;;
 

1/3ツアーケース  その3

2009.11.10 
 
 

ツアーケースがやっと完成しました。今回は、内装の構想から生地の加工、貼り付けまでを報告します。

 
その前に、ハンドルを製作
 
 

ハンドルの報告を忘れていたので、ここに記します。ハンドルは、中にスプリングが仕込まれ、通常は折りたたまれた状態です。機能から構造を読み取り、ご覧のようなパーツを作りました。
シリンダーは二重構造とし、中にスプリングを仕込みます。シャフトは途中でカットし、両側から差し込み結合させます。シャフト径は2.7mmとし、シリンダーは外径φ5mm内径φ4mm。1.3mmの隙間にスプリングを入れます。そしてこの隙間ギャップを両側から

  快削鋼で作ったキャップで塞ぎ、ロックタイトで固着してしまいます。
シリンダーと台座はロウ付けしメッキ仕上げします。ハンドルの持ち手は塩ビからφ6.3mmに旋削しました。細部に拘り、実物のようにシリンダーに段差を付けています。これは裏側からシリンダーに開けたスプリング固定のために開けたスリットを隠す目的もあります。スリットは、ハンドル支柱にガイドを埋め込み、回転する角度も決定させます。実物はこれらを一体プレスで成形してあります。
 
組み上げました。スプリングの力が働き、台座が跳ね上がっています。
 
内装の準備
 
  内装のレイアウトを考察中です。発泡ウレタンをカットし、スタンドや小物が納められるポケットを決定します。
 
  発泡ウレタンをカットする機械です。普段はこの機械を使い建築模型などを作ります。角度を持たせたカットなど、正確にウレタンをスライスすることができます。フットスイッチが装備されており、購入した当時はカットが面白く、無駄に切り刻んでいた覚えがあります。
 

発泡ウレタンで決定したレイアウトを、木材に置き換えます。貼り付ける生地の厚みや、クッション材も考慮に入れ、枠を正確にはまり込むように成型します。

 
内張
 
  各部材をばらし、内張の生地を接着します。本来、実物ではそれぞれミシンがかけられていますが使用したのは水性タイプのボンドパワーエース・速乾アクリルです。クッション性と柔軟性を考慮すると、タイトボンドなどのような固着性ではなく、乾燥後も軟らかいものが理想的です。
内張に使用した生地は、通称ボアと呼ばれる毛足が10mm程度のものをチョイスしました。ぬいぐるみ等を作る際使用される生地ですが、毛足がいずれも長いことから、希望する生地が
 
  中々見付からず、毛足を優先した結果です。
この生地の毛足には方向性があり、内側へ向かうように貼り付けなければなりません。
 
  液体ガスケットで底板を貼り付けます。底板は厚さ3mmとし、枠やクッションなどを固定しやすいように配慮します。また、ケースを組み上げているネジなどを避け最適化します。
 
貼り付けが終了しました。枠周辺の毛足を整え、ケースの外へ出ない程度に刈り込みます。
 
  本体を納めてみましょう。底板へクッションを仕込んであるため、多少浮いた状態です。少しきつきつに作りすぎたかもしれませんが、時間がたてば馴染むことでしょう。
 
ケース完成
 
 
 

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