1/3Guitar Plate 01
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 ジャックプレート、シールドコードからのプラグを受ける部分で、プラグが挿入される側をジャックといいます。よくこのプラグのことをジャックと間違えることがあり、気おつけなくてはなりません。

 このプレートのオリジナルは、ご存じのように挿入されるジャック受け部分は別部品になり、径の太いスクリューでプレートに固定されています。これを1/3スケールで再現するには、ネジ部も含めてナット部も自作しなければならず、技術的にも非常に高度なものが要求されてしまいます。そこで考えられたのは、アース側にあたる接続部分を一体型で作ってしまうやり方を思い付きました。このことですべてが解決できます。でも、細かい作業に代わりはありませんが。^^;;

 ジャックの接点に当たる電極板の加工は、プラグとの兼ね合いになりますが、できるだけフレキシブルな素材を選びたいです。真鍮などは加工し安いですが、小さいため破損もし安いです。弾性があるステンレスが向いています。この手のものは、一発で決まることはまず考えられません。何度かテストも含めて改良が繰り返されるものです。

 絶縁部分は、紙を使います。接着剤をしみ込ませ、プレスして固め、強度を付けます。これをワッシャー型に切り抜きますが、円を二重に切り抜くのはとても難しいことです。そこで、同径の金属パイプを用意し、エッジをヤスリやリューターで鋭角に加工、ポンチの要領で打ち抜きます。下写真の右側に見える白い板状のものがその現物です。昔からこの紙製の絶縁体はよく使われています。オールド・チューブアンプなどでは、この紙製絶縁体を使ったコンデンサーやオイルコンデンサーが

使われており、よく暖まってくると音がよくなるなどと言ったものです。熱くなると電気の流れがよくなる訳です。今ではこのコンデンサーが手に入りません。チューブ自体も当時のものは数がありません。しかも当時のものは安定剤に悪名高きPCBを使っていました。そんなコンデンサーはもう生産中止になってしまったのです。
 
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 プレートの本体は、0.5mm厚の真鍮板で作られました。オリジナルはプレス加工されたもので肉厚も薄いですが、ミニチュアにした場合は強度の関係状20%〜50%、時には200%ぐらいの厚みを持たせ強度を付けます。プラグが収まるアール部分は、直径5mmの真鍮パイプを斜めカットしました。この二つがしっくりと馴染むまで根気よくヤスリで調整をし、銀ロー付けをします。銀ロー付けに関してはいずれetcコーナーで触れますが、半田付けしか知らなかった私にはかなり大きな衝撃で、その後の金属加工が大きく変わってしまいました。夢が広がったと言うか、あきらめていた工作を再開するきっかけにもなったのです。
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